カバレフスキーのピアノ協奏曲第2番をペトロフが、第3番をギレリスが、第4番をユーリ・ポポフが弾く1枚。
3曲とも長い曲ではありませんが、きっちり3楽章構成です。
第2番はスケールが大きく、オーケストラもピアノに張り合う感じで鳴らし、相乗効果で盛り上がります。オーケストラの奏でるメロディが曲の転換部分になっていたり、またこのときのメロディがカッコよかったり、大好きな曲です。カデンツァもたっぷりあり、ペトロフの重低音がグワンと鳴り響きます。またこの演奏では、もっと走りたい(であろう)ペトロフが、所定のテンポに引き戻される部分が所々見受けられて面白いです。多分あまり速すぎると、曲を味わう前に終わってしまいそうな気がするので、キタエンコの刻むテンポがベストです。
第3番はどこもかしこもメロディのはっきりした曲で、第2番に比べるとオーケストラはいかにも「伴奏」な感じです。「若者のための三部作」の1つで、曲の性格が明るく、全体がコンパクトにまとめられています。抒情的なメロディ部分をギレリスが絶妙のさじ加減で弾いています。
第4番はさらにコンパクトな作品。3楽章全部で13分くらい。コンクールの課題曲として作曲されたようですが、各楽章のテーマはチェコ、モラヴィア、スロヴァキアの民謡をもとにしています。短いのに中身は濃い目で、起伏に富んだ作品。
OCD 269 Piano concertos Nos.2, 3 & 4 |
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