2022年6月19日日曜日

ラフマニノフの自作自演集

 ラフマニノフの自作自演集。デジタル処理をした鮮明な音です。1998年のCDですが、これが出た当時、とても驚いて聴いたのを覚えています。

蝋管に刻まれたブラームスの演奏を再現できたというニュースに驚いたのは何年前だったか。それからしばらくして次々と昔の演奏、古いレコードの曖昧な音がデジタル化されて、まるで現代の演奏を聴いているような気にさせられました。

パチパチと雑音の入る古いレコードのラフマニノフは、敬意を持って聴く感じですが、この鮮明な録音のラフマニノフは少しカジュアルに聴こえます。それとも編曲ものが多いからでしょうか。

音の絵op.39-4と6が収められていますが、余裕の表情で軽々と弾いています。ラフマニノフほどのピアノの大家だと、技術的にも作曲者自身の演奏が一番しっくりきます。決してラフマニノフはそうは言わないでしょうが、「こう弾くべき」と思わせられます。あまりにも自然にスムーズに音のピースがストンと心に入ってくるのです。

TELARC CD-80489
A Window in Time   Rachmaninoff performs his solo piano works


0 件のコメント:

コメントを投稿