2022年2月26日土曜日

ジュジアーノの音の絵 ラフマニノフ練習曲集

 フィリップ・ジュジアーノの音の絵。Op.39-5に絞った感想です。

冒頭の3連音の低音の上に、息の長いメロディが延々と続くこの曲。メロディだけがくっきりと浮かび上がるような演奏はなかなかないのだけれども、この人の演奏は非常にクリアで、それでいて温かみがある感じ。温厚な音の絵。聴いていてほっとするような演奏です。

一方で、ロシア的な暗さ、冷たさ、憂鬱さの部分は薄いように思います。西側ヨーロッパの街角を舞台にした映画のようなワンシーン。美しくて、優雅で、ところどころ悲しい。風景画のような音の絵。(演奏時間5'09)

SCW-1012
Rachmaninov  Etudes-Tableaux  op.33 & op.39  Philippe Giusiano


0 件のコメント:

コメントを投稿