小山実稚恵の音の絵全集。Op.39-5に絞った感想です。
この曲の演奏はかなりどっしりとした部類に入ると思います。丁寧に一音一音に込められた感情をくみ取っていくかのようです。最初の盛り上がり22小節目への持っていき方は、徐々に花開くさまをじっと見つめているように思えてきます。中間部の内声はあまり効かせないタイプ。テンポプリモへ向けての41小節目からは、さすがに重たく感じます。低音を聞かせて上の旋律はあまり聞こえてきません。なので、どっしり感がすごい。確かに楽譜ではヌート、アクセントがついている音を出して、ついていない音を引っ込めているようですが。
テンポプリモも一度クールダウンしてから入るタイプです。ここはクレッシェンドしてドカーンと入るよりも、若干デクレッシェンドで一瞬引いてから入った方が落ち着いた印象になるのでしょうか。67小節目のフォルテッシモもあまり効いていなくて、早々とdim.に入ってしまった感があります。全体的に地味な印象の演奏でした。(演奏時間5'28)
SRCR 1687 Rachmaninov Etudes-Tableaux Op.33 Op.39 Michie Koyama |
0 件のコメント:
コメントを投稿