2023年12月31日日曜日

ヒンデミット 交響曲変ホ調 他

 曲が大きい。コンクリートの巨大ブロックを次々に積み上げていくようだ。とてつもなく大きな工場のなかで、バーンスタイン工場長の下、形の異なるいくつもの固いブロックが次々と運ばれては積み上げられていく。タッタカター、タッタカターターと。白黒の無声映画で工場シーンを見ているような気分になる。休憩をはさんで、午後も仕事にとりかかる。さあ、ノルマ達成だ。わー。

ウェーバーの主題による交響的変容。どの楽章も印象深いメロディがさらに印象深く加工されていますが、とりわけ第1楽章の導入部分は元々「ジプシー風」で頭に残るメロディを、立方体風にヒンデミットらしく展開しています。第4楽章も同様。もともと「行進曲」ですが抒情的なアナログな曲が、ヒンデミットにかかると周波数を矩形波に直したかのよう。切れ味よく、かっこいいです。

SMK 47 566
LEONARD BERNSTEIN Hindemith:Symphony in E-flat
Symphonic Metamorphoses
Concert music for strings and brass
New York Philharmonic



2023年12月30日土曜日

デミジェンコのスクリャービン

 こってりとも違う、どっしりとも違う、クセ強とも違うデミジェンコ。独特のテンポ感と間合いが洗練と泥臭さのちょうど中間にあって、何とも言えない独特の雰囲気を醸し出します。

冒頭のスクリャービンのピアノソナタ第2番は、もやっと幻想的で美しいですが、内にこもる感じの演奏です。それに対して「炎に向かって」は文字通り炎に攻めるように外へ向かってます。黒ミサはその中間の演奏でしょうか。

「束の間の幻影」は冷めたところのない、落ち着いた演奏。デミジェンコの演奏はいつでもどれでも、テンポ遅め、ちょっと遅れてスタートする長距離走のような、不思議な演奏。そこが好きなんですが。


CONIFER 75605-51204-2


2023年12月17日日曜日

ロシアの聖餐式

 ロシア正教の聖歌。作曲者にはリヴォフ、グレチャニノフの名も。グレゴリオ聖歌のようにモノフォニーではなく、ポリフォニーです。伴奏があり、堂々とした構造物のような、歌です。男声の迫力ある響きで、グレゴリオ聖歌をイメージして聴くと、まったく違う世界に驚かされます。

NAXOS 8.554150
RUSSIAN DIVINE LITURGY



2023年12月16日土曜日

ロシア・ソヴィエト行進曲集

 CCCP時代の国歌に始まって、インターナショナル、ロシア帝国時代の行進曲が収録された1枚。グリンカ作曲のロシア連邦国家も収録。しかし現在は歌詞を変えて、元のソヴィエト時代の国家を使用していますね。

運動会の入場行進などでおなじみの、「双頭の鷲の旗の下に」も「Eagle」というタイトルで収録されていますが、作曲者不詳になっている。なぜ? ハプスブルク帝国人だから、スルーされた?

つらつらと全曲聞いてみて、印象深かったのは、インターナショナル、ノスタルジアマーチ(郷愁のマーチ)、プレオブラジェンスキ連隊行進曲でした。プレオブラジェンスキだけテンポがほかの曲より若干遅めです。プレオブラジェンスキ連隊は歴史の古い近衛兵連隊で、主に貴族の子弟が入る名誉ある隊でした。ムソルグスキーは短期間ですがこの連隊に所属していたようです。

OLYMPIA OCD 555
Soviet and Russian Marches



2023年12月10日日曜日

プレトニョフのリスト

 ピアニストで指揮者でーと言うと、同じお国ではヴラジーミル・アシュケナージがいましたが、この方もそう。一度、「ピアノは引退する」とか言いましたが、復活した模様。

このリストのCDはメフィストワルツ1番、エステ荘の噴水、巡礼の年第2年「物思いに沈む人」、ハンガリー狂詩曲15番、ソナタロ短調。どれもこれもすばらしいが、正確無比な感じが強くて、それ以上のイメージがわかない。

なんでこのCDを買ったのかもわからない自分に腹立たしい。とりあえずリストの曲を覚えるために、何故かロシア人ピアニストをチョイスしようという安易な選択の結果、不満なCDが1枚増えたわけでした。

OLYMPIA OCD 172
Mikhail Pletnev plays Liszt



2023年2月19日日曜日

オボーリンのスクリャービン

 レフ・オボーリンといえば、V・アシュケナージの師、D・オイストラフとの共演、のイメージでしょうか。ベートーヴェン弾きのイメージがありますが、このCDではベートーヴェンのソナタ31番の他にショパンのソナタ3番、ブラームスの作品119、スクリャービンのソナタ2番を弾いています。

2023年1月29日日曜日

マーラー交響曲第6番

 マーラーって本当に長くてしつこい感じですよねー。CD2枚組で1曲って。途中でCD取り替えるの面倒じゃん。

2023年1月28日土曜日

ドヴォルザーク「新世界より」

 ドヴォルザークの交響曲第9番タイトル「新世界より」は、ベートーヴェンの第九や「運命」(の出だし)みたいに馴染み深い曲ではなかろうか。

2023年1月7日土曜日

ダビデ王の舞曲

フィレンツェ生まれの作曲家カステルヌォーヴォ=テデスコのピアノ作品。